1月10日から当地では他のイスラム国同様一ヶ月間の断食月に入りました．西暦の１９９７年1月10日は当地のカレンダー（太陰暦）のラマダン月（9番目の月）の1日．ラマダン中は日の出から日の入りまでの間飲食、喫煙ができません．太陰暦のため1年は350日ちょっとしかなく、断食の始まりも毎年10日程ずれてきます．この何年かは季節的にも最も過ごしやすい時期のためよいですが、真夏の盛りに当たるとラマダンはそうとうハードな行事になるようです．

　レストラン等は日中は全て閉めています．病人、妊婦、旅人は断食を免除される（別の機会に同期間行えばよい）そうですが、国内線の飛行機の中では機内食は出されません（運賃は変わらず）．外国人も人前で飲食、喫煙が禁止されます．

　オフィスアワー等も変則的で、官庁等は10:00-15:00、民間は 9:00-12:00 / 18:00-21:00 （食事の後）等時間を短縮したりしています．ショッピングセンターは夜7:00頃から開店し夜中まで営業していますが、9:00以降12:00ぐらいまでが最も人通りも多く繁盛しているようです．

　 空腹による苛立ちからか交通事故が頻繁におきているようです！外国人にとってもラマダンはダイエット、喫煙にはよい月です．

[本エッセーは、1997年2月発行の地域研究組織ＧＥＯ Newsletter第1号に掲載されたものです]