2000.02.19
GEO談話会
「リサイクル草の根無償」の現場から
現場レポーター&メインスピーカー: 寺田恭子(GEOオーガナイザー)
 平成12年度政府案では、全ODA予算額1兆466億円(前年比0.2%減)のうち、85億円(同21.4%増)となった草の根無償資金予算。その中で、平成11年から始まったリサイクル草の根無償(初年度1億円→平成12は3億円見込)について、現状をご紹介しました。

「草の根無償」の名称は、途上国の相手方を中央政府ではなく、市町村や民間団体を対象として比較的小規模な資金提供を行うところからきています。1件当たりの規模は50万〜1000万円。それを利用してリサイクル物資=中古品を送るための予算が「リサイクル草の根」。不景気の日本では新しいものを買って提供するほどの余裕はなくても、実は自治体などから、それぞれの条例や内規に従って、まだ使える資材でも廃棄処分にされるモノがあります。例えば、消防車や救急車、ゴミ処理車、放置自転車など。

 それらを整備し、今後も一定期間は使用してもらえるような状態で、海外に送るための資金なのです。相手方でも、例えば新品では1台しか手に入らないけれど、中古品であれば3台得られるといったメリットがあり、日本製品は性能がいい!ということで、まさに物資の有効再利用を狙ったスキームですし、まだいろいろな可能性が高いのでは。

 日本が得意だとされる、道路や空港、建築物といった援助案件を参照してのご質問などたくさんいただき、予定よりちょっと時間がのびてしまいましたが、最近の草の根の開発支援枠組みについて知り、どこかで参加することも考えうる?!機会としていただけたなら幸甚。

(社)日本外交協会海外援助事業担当課長 寺田恭子


タイトル:「日本で学ぶ留学生について」

 内容:事前に参加者に「留学生から見た あなたの国際化度チェック!」と題したアンケートを配り、その結果をもとに日本で学ぶ留学生についての概略を説明しました。

 クイズ形式の全員参加型でおこない、意外な事実を認識した方も多かったようです。具体的には、日本で学んでいる留学生は55,755人(1999.5.1.現在)いる、アジア諸国出身者をあわせると9割以上になる、多い順にいうと中国が46%、韓国が21%、台湾が7%となっている、留学生数が一番多い大学である東大の留学生数は現在、2,000人を超えている等。

談話会の後半を担当 高野靖子

<寺田恭子 略歴>

 1993年慶応義塾大学法学部政治学科卒業、1995年東京大学大学院法学政治学研究科専修コース(国際政治)修了、1996年秋より(社)日本外交協会にて、海外援助事業担当。現在、アジアに行きたい!とことあるごとにうめく年度末に突入してます。


 代表小田氏と共に1995年7月にGEOを設立し、2年ほどオーガナイザーの職にあった今泉 寛氏(現職 日商岩井法務部)が、2月末に、法律の勉強を続けるため、 2年程度の予定で渡米することとなりました。

 二次会の代わりに今泉氏の壮行会が開催されました.また,本サイト管理者の平野氏が昨年末結婚しましたので,その紹介もありました.

updated:2002.06.17