平成12年度政府案では、全ODA予算額1兆466億円(前年比0.2%減)のうち、85億円(同21.4%増)となった草の根無償資金予算。その中で、平成11年から始まったリサイクル草の根無償(初年度1億円→平成12は3億円見込)について、現状をご紹介しました。
「草の根無償」の名称は、途上国の相手方を中央政府ではなく、市町村や民間団体を対象として比較的小規模な資金提供を行うところからきています。1件当たりの規模は50万〜1000万円。それを利用してリサイクル物資=中古品を送るための予算が「リサイクル草の根」。不景気の日本では新しいものを買って提供するほどの余裕はなくても、実は自治体などから、それぞれの条例や内規に従って、まだ使える資材でも廃棄処分にされるモノがあります。例えば、消防車や救急車、ゴミ処理車、放置自転車など。
それらを整備し、今後も一定期間は使用してもらえるような状態で、海外に送るための資金なのです。相手方でも、例えば新品では1台しか手に入らないけれど、中古品であれば3台得られるといったメリットがあり、日本製品は性能がいい!ということで、まさに物資の有効再利用を狙ったスキームですし、まだいろいろな可能性が高いのでは。