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文献案内−東南アジアを読む
笹川秀夫
 先だって、「めこん」という東南アジア関係の本を出している出版社から『入門東南アジア研究』という本の新版を出すので、最終章の文献案内を執筆せよとの原稿依頼が入りました.それを聞きつけたGEO代表の小田君が、「そんなものを書いているなら、GEOのホームページに載せよう」とのこと.原稿そのものは、まだ本が上梓されていませんし、著作権の問題もあるかもしれないので、ホームページに載せるのはご容赦いただいて、原稿執筆用に作成した文献リストを載せてもらうことになりました.

 原稿は書き上げたばかりで、出版社に送ったところです.本の出版は、11月頃と聞いています.出版されたら、そちらも読んでみてください.

 なお、執筆に際して、現地の作家の手になる小説も、それぞれの時代・ジャンルに分けるという方針を採用しました.そのため、このリストでも「文学」や「小説」という項目はたてていません.リストとしては見にくいかもしれませんが、研究書以外に、そうした現地の小説を読むというのも意味があると考えてのことです.

 こうやって挙げてみると、読みたい本、読まなければならない本というのは、たくさんありますね.ぼく自身、こんなリストを作って、さらに文献案内の原稿まで書いておきながら、ここに掲げた本の半分も読んでいません.でも、読んでいるに越したことはありませんが、こういう本が出ていると知っていること、次に読みたい本があること、それが大事ではないでしょうか.

 人が生涯に読める本は限られているわけです.となれば、どうせなら良書に出会ったほうがよい.このリストが、そうした本選びの一助となれば幸甚ですね.



◆入門

石井米雄、高谷好一、前田成文、土屋健治、池端雪浦監修『東南アジアを知る事典』(平凡社、1986)
京都大学東南アジア研究センター編『事典東南アジア−風土・生態・環境』(弘文堂、1997)
石井米雄監修、土屋健治・加藤剛・深見純生編『インドネシアの事典』(同朋舎、1991)
石井米雄監修、石井米雄・吉川利治編『タイの事典』(同朋舎、1993)
石井米雄監修、鈴木靜夫・早瀬晋三編『フィリピンの事典』(同朋舎、1991)
綾部恒雄、石井米雄編『もっと知りたいマレーシア−第2版』(弘文堂、1994)
綾部恒雄、石井米雄編『もっと知りたいシンガポール−第2版』(弘文堂、1994)
綾部恒雄、石井米雄編『もっと知りたいミャンマー−第2版』(弘文堂、1994)
綾部恒雄、石井米雄編『もっと知りたいタイ−第2版』(弘文堂、1995)
綾部恒雄、石井米雄編『もっと知りたいインドネシア−第2版』(弘文堂、1995)
綾部恒雄、石井米雄編『もっと知りたいフィリピン−第2版』(弘文堂、1995)
綾部恒雄、石井米雄編『もっと知りたいカンボジア』(弘文堂、1996)
綾部恒雄、石井米雄編『もっと知りたいラオス』(弘文堂、1996)
桜井由躬雄編『もっと知りたいベトナム−第2版』(弘文堂、1995)
下元豊『もっと知りたいブルネイ』(弘文堂、1986)
宮崎恒二、山下晋司、伊藤眞編『アジア読本−インドネシア』(河出書房新社、1993)
小野澤正喜編『アジア読本−タイ』(河出書房新社、1994)
宮本勝、寺田勇文編『アジア読本−フィリピン』(河出書房新社、1994)
田村克己、根本敬編『アジア読本−ビルマ』(河出書房新社、1997)
坪井善明編『アジア読本−ヴェトナム』(河出書房新社、1995)
水島司編『アジア読本−マレーシア』(河出書房新社、1993)

◆総論

矢野暢ほか編『講座東南アジア学』全11巻(弘文堂、1990-92)
矢野暢編『東南アジア学の手法』(弘文堂、講座東南アジア学1、1990)
高谷好一編『東南アジアの自然』(弘文堂、講座東南アジア学2、1990)
坪内良博編『東南アジアの社会』(弘文堂、講座東南アジア学3、1990)
石井米雄編『東南アジアの歴史』(弘文堂、講座東南アジア学4、1991)
前田成文編『東南アジアの文化』(弘文堂、講座東南アジア学5、1991)
土屋健治編『東南アジアの思想』(弘文堂、講座東南アジア学6、1990)
矢野暢編『東南アジアの政治』(弘文堂、講座東南アジア学7、1992)
吉原久仁夫編『東南アジアの経済』(弘文堂、講座東南アジア学8、1991)
矢野暢編『東南アジアの国際関係』(弘文堂、講座東南アジア学9、1991)
矢野暢編『東南アジアと日本』(弘文堂、講座東南アジア学10、1991)
矢野暢編『東南アジア学入門』(弘文堂、講座東南アジア学別巻、1992)
矢野暢編『講座地域研究』全4巻(弘文堂、1993-94)
矢野暢編『地域研究の手法』(弘文堂、講座地域研究1、1993)
矢野暢編『世界単位論』(弘文堂、講座地域研究2、1994)
矢野暢編『地域研究の手法』(弘文堂、講座地域研究3、1993)
矢野暢編『地域研究と「発展」の理論』(弘文堂、講座地域研究4、1993)
高谷好一『「世界単位」から世界を見る−地域研究の視座』(京都大学学術出版会、1996年)
立本成文『地域研究の問題と方法−社会文化生態力学の試み』(京都大学学術出会、1996 年)

◆紀行

石井米雄、横山良一『メコン』(めこん、1995)
石川文洋『ベトナムロード−南北2400キロの旅』(平凡社ライブラリー、1997)
梅棹忠夫『東南アジア紀行』上・下(中公文庫、1979)
門田修『漂海民−月とナマコと珊瑚礁』(河出書房新社、1986、新装版1997)
門田修『海賊のこころ−スールー海賊訪問記』(筑摩書房、1990)
門田修『海が見えるアジア』(めこん、1996)

◆経済(都市化・工業化)
◇タイ
末廣昭、南原真『タイの財閥−ファミリービジネスと経営改革』(同文舘、1991)
末廣昭、安田靖編『タイの工業化−NAICへの挑戦』(アジア経済研究所、1987)
スチ・プラサートセット『タイのビジネス・リーダー−生成する近代経営者の実像』(伊藤禎一訳、アジア経済研究所、1981)
パスク・ポンパイチット『マッサージ・ガール−タイの経済開発と社会変化』(田中紀子訳、同文舘、1990)
パスク・ポンパイチット、糸賀滋編『タイの経済開発とインフォーマル・セクター』(アジア経済研究所、1993)

◇ビルマ(ミャンマー)
マウンターヤ『路上にたたずみむせび泣く』(南田みどり訳、井村文化事業社、1982)
マウンターヤ『それを言うとマウンターヤの言いすぎだ』(田辺寿夫訳、新宿書房、1983)

◇フィリピン
中西徹『スラムの経済学−フィリピンにおける都市インフォーマル部門』(東京大学出版会、1991)
エドガルド・M・レイエス『マニラ−光る爪』(寺見元恵訳、めこん、1981)

◇インドネシア
ヘディ・シュリ・アヒムサ・プトラ『ベチャ引き家族の物語』(染谷臣道・加納啓良訳、井村文化事業社、1988)

◆農村、村落調査
◇タイ
石井米雄編『タイ国−ひとつの稲作社会』(創文社、1975)
北原淳編『タイ農村の構造と変動』(勁草書房、1987)
北原淳『タイ農村社会論』(勁草書房、1990)
口羽益生編『ドンデーン村の伝統構造とその変容』(創文社、1990)
田坂敏雄『タイ農民層分解の研究』(御茶の水書房、1991)
田坂敏雄『熱帯林破壊と貧困化の経済学−タイ資本主義化の地域問題』(御茶の水書房1991)
福井捷朗『ドンデーン村−東北タイの農業生態』(創文社、1988)
チャティプ・ナートスパー『タイ村落経済史』(野中耕一・末廣昭訳、井村文化事業社、1987)
ラーオ・カムホーム『タイ人たち』(星野龍夫訳、めこん、1988)

◇ビルマ(ミャンマー)
高橋昭雄『ビルマ・デルタの米作村−「社会主義」体制下の農村経済』(アジア経済研究所、1992)

◇マレーシア
口羽益生、坪内良博、前田成文編『マレー農村の研究』(創文社、1976)
坪内良博『マレー農村の20年』(京都大学学術出版会、1996年)

◇インドネシア
加藤剛『時間の旅、空間の旅−インドネシア未完成紀行』(めこん、めこん選書4、1996)
加納啓良『パグララン−中部ジャワ農村の富と貧困』(アジア経済研究所、1979)
加納啓良『サワハン−「開発」体制下の中部ジャワ農村』(アジア経済研究所、1981)
加納啓良『インドネシア農村経済論』(勁草書房、1988)

◇フィリピン
梅原弘光『フィリピンの農村−その構造と変動』古今書院、1992

◆村落史
◇ベトナム
桜井由躬雄『ベトナム村落の形成−村落共有田=コンディエン制の史的展開』(創文社、1987)

◇インドネシア
大木昌『インドネシア社会経済史研究−植民地期ミナンカバウの経済過程と社会変化』(勁草書房、1984)

◆歴史(通史、一国史、前近代)
◇SEA
石井米雄、辛島昇、和田久徳編『東南アジア世界の位相』(東京大学出版会、1992)
石井米雄、桜井由躬雄『東南アジア世界の形成』(講談社、ビジュアル版世界の歴史12、1985)
石井米雄、吉川利治『日・タイ交流六〇〇年史』(講談社、1987)
池端雪浦編『変わる東南アジア史像』(山川出版社、1994)
桜井由躬雄『緑色の野帖−東南アジアの歴史を歩く』(めこん、1997)
鶴見良行『ナマコの眼』(ちくま学芸文庫、1993)
ジョルジュ・セデス『インドシナ文明史』(辛島昇、桜井由躬雄、内田晶子訳、みすず書房、1969、新版、1980)
アンソニー・リード『大航海時代の東南アジア』T(平野秀秋・田中優子訳、法政大学出版局、1997)

◇ベトナム
小倉貞男『物語ヴェトナムの歴史−一億人国家のダイナミズム』(中公新書、1997)
坪井善明『近代ヴェトナム政治社会史−阮朝嗣徳帝統治下のヴェトナム、1847-1883』(東京大学出版会、1991)
古田元夫『ベトナムの世界史−中華世界から東南アジア世界へ』(東京大学出版会、1995)
山本達郎編『ベトナム中国関係史−曲氏の抬頭から清仏戦争まで』(山川出版社、1975)

◇カンボジア
石澤良昭『アンコール・ワット−大伽藍と文明の謎』(講談社現代新書、1996)
ベルナール・P・グロリエ『西欧が見たアンコール−水利都市アンコールの繁栄と没落』(石澤良昭・中島節子訳、連合出版、1997)

◇ラオス
上東輝夫『ラオスの歴史』(同文舘、1990)

◇マレーシア
鶴見良行『マラッカ物語』(時事通信社、1981)
野村亨、根津敬、サイフル・バハリ・ビン・アフマッド『北ボルネオの歴史』(カントー、1997)
ザイナル・アビディン・ビン・アブドゥル・ワーヒド『マレーシアの歴史』(野村亨訳、山川出版社、1983)

◆遺跡
石澤良昭『甦る文化遺産−アンコール・ワット』(日本テレビ、1989)
石澤良昭編『タイの寺院壁画と石造建築』(めこん、1991)
大野徹『パガンの仏教壁画』(講談社、1978)
千原大五郎『東南アジアのヒンドゥー・仏教建築』(鹿島出版会、1982)
チャン・キィ・フォン、重枝豊『チャンパ遺跡−海に向かって立つ』(連合出版、1997)
ブリュノ・ダジャンス『アンコール・ワット−密林に消えた文明を求めて』(石澤良昭監修・中島節子訳、創元社、「知の再発見」双書48、1995)
J・ボワスリエ『クメールの彫像』(石澤良昭、中島節子訳、連合出版、1986)

◆歴史(植民地、独立運動、現代)
ベネディクト・アンダーソン『増補想像の共同体−ナショナリズムの起源と流行』(白石さや・白石隆訳、NTT出版、1997)
和田久徳、森弘之、鈴木恒之『東南アジア現代史T−総説・インドネシア』(山川出版社、世界現代史5、1977)
池端雪浦、生田滋『東南アジア現代史U−フィリピン・マレーシア・シンガポール』(山川出版社、世界現代史6、1977)
桜井由躬雄、石澤良昭『東南アジア現代史V−ヴェトナム・カンボジア・ラオス』(山川出版社、世界現代史7、1977)(第2版、1988)
荻原弘明、和田久徳、生田滋.『東南アジア現代史W−ビルマ・タイ』(山川出版社、世界現代史8、1983)

◇ベトナム
古田元夫『ベトナム人共産主義者の民族政策史−革命の中のエスニシティー』(大月書店、1991)
タイン・ティン『ベトナム革命の内幕』(中川明子訳、めこん、1997)

◇シンガポール
信夫清三郎『ラッフルズ伝−イギリス近代的植民地政策の形成と東洋社会』(平凡社東洋文庫、1968)

◇インドネシア
土屋健治『インドネシア民族主義研究−タマン・シスワの成立と展開』(創文社、1982)
土屋健治『カルティニの風景』(めこん、1991)
永積昭『インドネシア民族意識の形成』(東京大学出版会、1980)
タヒ・ボナール・シマトゥパン『インドネシア独立への道−ジャワの一村落バナランからの報告』(佐藤正範訳、井村文化事業社、1985)
プラムディヤ・アナンタ・トゥール『人間の大地』上・下(押川典昭訳、めこん、1986)
プラムディヤ・アナンタ・トゥール『すべての民族の子』上・下(押川典昭訳、めこん、1988)
Y・B・マングンウィジャヤ『香料諸島綺談−鮫や鰹や小鰯たちの海』(舟知恵訳、めこん、1996)

◇フィリピン
池端雪浦『フィリピン革命とカトリシズム』勁草書房、1987
永野善子『フィリピン経済史研究−糖業資本と地主制』(勁草書房、1986)
レナト・コンスタンティーノ『フィリピン民衆の歴史』全4巻(鶴見良行ほか訳、井村文化事業社、1978-80)
ホセ・リサール『ノリ・メ・タンヘレ−わが祖国に捧げる』(岩崎玄訳、井村文化事業社、1976)
ホセ・リサール『反逆・暴力・革命−エル・フィリブステリスモ』(岩崎玄訳、井村文化事業社、1976)

◇ビルマ
ジョージ・オーウェル『ビルマの日々』(宮本靖介・土井一宏訳、晶文社、1984)
ジョージ・オーウェル『ビルマの日々』(大石健太郎訳、彩流社、1988)
ジョージ・オーウェル『象を撃つ』(川端康雄編、平凡社ライブラリー、1995)
キンスゥエウー『わが祖国』(田辺寿夫訳、井村文化事業社、1982)
ルドゥー・ウー・フラ『サルウィン河の筏乗り』(河東田静雄訳、新宿書房、1986)

◆日本との関係
岩生成一『南洋日本人町の研究』(岩波書店、1966)
倉沢愛子編『東南アジア史のなかの日本占領』(早稲田大学出版部、1997)
鶴見良行『アジア人と日本人』(晶文社、1980)
矢野暢『「南進」の系譜』(中公新書、1975)

◇ベトナム
小倉貞男『朱印船時代の日本人−消えた東南アジア日本人町の謎』(中公新書、1989)

◇タイ
市川健二郎『日本占領下タイの抗日運動−自由タイの指導者たち』(勁草書房、1987)
サクチャ・バムルン・ポン『地、水、そして花』(吉岡みね子訳、大同生命国際文化基金、1991)
トムヤンティ『メナムの残照』上・下、(西野順治郎訳、大同生命国際文化基金、1987)

◇ビルマ(ミャンマー)
荒木進『ビルマ敗戦行記−一兵士の回想』(岩波新書、1982)
永瀬隆『「戦場にかける端」のウソと真実』(岩波書店、岩波ブックレットNo.=69、1986)
永瀬隆編訳『ドキュメント・クワイ河捕虜墓地捜索行−もうひとつの「戦場にかける橋」』(社会思想社、1988)
丸山静雄『インパール作戦従軍記−一新聞記者の回想』(岩波新書、1984)
吉川利治『泰緬鉄道−機密文書が明かすアジア太平洋戦争』(同文舘、1994)
ロバート・ハーディ『ビルマ−タイ鉄道建設捕虜収容所−医療将校ロバート・ハーディ博士の日誌1942〜45』(河内賢隆・山口晃訳、而立書房、1993)
ボ・ミンガウン『アウンサン将軍と三十人の志士-ビルマ独立義勇軍と日本』(田辺寿夫訳、中公新書、1990)
マァゥン・ティン『農民ガバ−ビルマ人の戦争体験』(河東田静雄訳、大同生命国際文化基金、1992)

◇マレーシア
高嶋伸欣、林博史編『マラヤの日本軍−ネグリセンビラン州における華人虐殺』(村上育造訳、青木書店、1989)
原不二夫編『マレーシア抗日文学選』(原不二夫・今仁直美訳、井村文化事業社1994)
アティバ・アミン『スロジャの花はまだ池に』(松田まゆみ訳、段々社、1986)

◇シンガポール
小林正弘『シンガポールの日本軍−日本人の東南アジア観にふれながら』(平和文化、1986)
中島正人『謀殺の航跡−シンガポール華僑虐殺事件』(講談社、1985)
許雲樵、蔡史君編『日本軍占領下のシンガポール』(田中宏・福永平和訳、青木書店、1986)
苗秀『残夜行』(福永平和・陳俊勲訳、めこん、1985)

◇インドネシア
岩武照彦『南方軍政下の経済施策−マライ・スマトラ・ジャワの記録』(汲古書院、1981)
(復刻版、龍渓書舎、1995)
倉沢愛子『日本占領下のジャワ農村の変容』(草思社、1992)
後藤乾一『昭和期日本とインドネシア−1930年代「南進」の論理・「日本観」の系譜』(勁草書房、1986)
後藤乾一『日本占領期インドネシア研究』(龍渓書房、1989)
G・S・カナヘレ『日本軍とインドネシア独立』(後藤乾一ほか訳、鳳出版、1977)
イスマイル・マラヒミン『そして戦争は終わった』(高殿良博訳、井村文化事業社、1991)
S・タクディル・アリシャバナ『戦争と愛』上・下(後藤乾一ほか訳、井村文化事業社、1983)
プラムディヤ・アナンタ・トゥール『ゲリラの家族』(押川典昭訳、めこん、1983)
モフタル・ルビス『果てしなき道』(押川典昭訳、めこん、1980)

◇フィリピン
池端雪浦編『日本占領下のフィリピン』(岩波書店、1996)
津野海太郎『物語・日本人の占領』(朝日新聞社、朝日選書、1985)
早瀬晋三『「ベンゲット移民」の虚像と実像−近代日本・東南アジア関係史の一考察』(同文舘、1989)
川村悦郎『神軍の虐殺−占領下フィリピンで何が起きたのか』(徳間書店、1991)
吉川洋子『日比賠償外交交渉の研究−1949-1956』(勁草書房、1991)
レオカディオ・デアシス『南方特別留学生トウキョウ日記−フィリッピン人のみた戦時下の日本』(高橋彰編訳、秀英書房、1982)
ステヴァン・ハヴェリャーナ『暁を見ずに』(坂谷芳直訳、井村文化事業社、1976)

◇現在
鶴見良行『バナナと日本人−フィリピン農園と食卓のあいだ』(岩波新書、1982)
村井吉敬『エビと日本人』(岩波新書、1988)
村井吉敬、鶴見良行編『エビの向こうにアジアが見える』(学陽書房、1992)

◆政治
◇タイ
赤木攻『タイの政治文化−剛と柔』(勁草書房、1989)
タック・チャルームティアロン『タイ−独裁的温情主義の政治』(玉田芳史訳、井村文化事業社、1989)

◇ビルマ(ミャンマー)
桐生稔『ビルマ式社会主義−自立発展へのひとつの実験』(教育社、1979)
佐久間平喜『ビルマ(ミャンマー)現代政治史−増補版』(勁草書房、1993)

◇マレーシア
萩原宜之『マレーシア政治論−複合社会の政治力学』(弘文堂、1989)
長井信一『現代マレーシア政治研究』(アジア経済研究所、1978)
堀井健三編『マレーシアの社会再編と種族問題−ブミプトラ政策20年の帰結』(アジア経済研究所、1989)

◇シンガポール
竹下秀邦『シンガポール−リー・クアンユウの時代』(アジア経済研究所、1995)

◇インドネシア
木村宏恒『インドネシア現代政治の構造』(三一書房、1989)
首藤もと子『インドネシア−ナショナリズム変容の政治過程』(勁草書房、1993)
白石隆『インドネシア』(NTT出版、1996)
モフタル・ルビス『ジャカルタの黄昏』(粕谷俊樹訳、井村文化事業社、1984)
シティ・ルキア、ウトゥイ・タタン・ソンタニ『孤独な愛の風景−1950年代のインドネシア文学から』(松野明久訳、現代企画室、1992)

◇フィリピン
浅野幸穂、福島光丘編『アキノのフィリピン−混乱から再生へ』(アジア経済研究所、1988)
ベリンダ・A・アキノ『略奪の政治−マルコス体制下のフィリピン』(伊藤美名子訳、同文舘、1992)

◆政治指導者
村嶋英治『ピブーン−独立タイ王国の立憲革命』(岩波書店、現代アジアの肖像9、1996)
古田元夫『ホー・チ・ミン−民族解放とドイモイ』(岩波書店、現代アジアの肖像10、1996)
白石隆『スカルノとスハルト−偉大なるインドネシアをめざして』(岩波書店、現代アジアの肖像11、1997)
根本敬『アウン・サン−封印された独立ビルマの夢』(岩波書店、現題アジアの肖像13、1996)
萩原宜之『ラーマンとマハティール−ブミプトラの挑戦』(岩波書店、現代アジアの肖像14、1996)
岩崎育夫『リー・クアンユー−西洋とアジアのはざまで』(岩波書店、現代アジアの肖像15、1996)

◇マレーシア
トゥンク・アブドゥル・ラーマン・プトラ『ラーマン回想録』(小野沢純監訳、鍋島君子訳、井村文化事業社、1987)
マハティール・ビン・モハマド『マレー・ジレンマ』(高多理吉訳、井村文化事業社、1983)
堀井健三、萩原宜之編『現代マレーシアの社会・経済変容−ブミプトラ政策の18年』(アジア経済研究所、1988)

◇ベトナム
チャールズ・フェン『ホー・チ・ミン伝』上・下(陸井三郎訳、岩波新書、1974)
ジャン・ラクチュール『ベトナムの星−ホー・チ・ミンと指導者たち』(吉田康彦・伴野文夫訳、サイマル出版会、1968)

◆ベトナム戦争
生井英考『ジャングル・クルーズにうってつけの日−ヴェトナム戦争の文化とイメージ』(ちくま学芸文庫、1993)
岡村昭彦『南ベトナム戦争従軍記』(ちくま文庫、1990)
小倉貞男『ドキュメント−ヴェトナム戦争全史』(岩波書店、1992)
近藤紘一『サイゴンから来た妻と娘』(文春文庫、1981)
近藤紘一『サイゴンのいちばん長い日』(文春文庫、1985)
谷川栄彦編『ベトナム戦争の起源』(勁草書房、1984)
古田元夫『歴史としてのベトナム戦争』(大月書店、1991)
本田勝一『戦場の村』(朝日文庫、1981)
アィン・ドゥック『ホンダット洞窟の夜明け−ベトナム戦争を支えた女性達』(冨田健次訳、穂高書店、1992)
バオ・ニン『戦争の悲しみ』(井川一久訳、めるくまーる、1997)
シーファ『生みすてられた子供たち』上・下、(野中耕一訳、井村文化事業社、1981)

◆ドイモイ〜現在
鮎京正訓『ベトナム憲法史』(日本評論社、1993)
木村哲三郎『ベトナム−党官僚国家の新たな挑戦』(アジア経済研究所、1996)
白石昌也『ベトナム−革命と建設のはざま』(東京大学出版会、1993)
坪井善明『ヴェトナム−「豊かさ」への夜明け』(岩波新書、1994)
古田元夫『ベトナムの現在』(講談社現代新書、1996)
三尾忠志編『ポスト冷戦のインドシナ』(日本国際問題研究所、1993)

◇経済
五島文雄、竹内郁雄編『社会主義ベトナムとドイモイ』(アジア経済研究所、1994)
中原光信『ベトナムへの道−日越貿易の歴史と展望』(社会思想社、1995)
トラン・ヴァン・トゥ『ベトナム経済の新展開−工業化時代の始動』(日本経済新聞社、1996)

◇ドイモイ文学
ズオン・トゥー・フオン『虚構の楽園』(加藤栄訳、段々社、1994)
ズオン・トゥー・フオンほか『流れ星の光−現代ベトナム短編小説集』(加藤栄訳、新宿書房、1988)
マー・ヴァン・カーン『夏の雨』(加藤栄訳、新宿書房、1992)

◆カンボジア内戦
岡部達味編『ポスト・カンボジアの東南アジア』(日本国際問題研究所、1992)
小倉貞男『ポル・ポト派とは?』(岩波書店、岩波ブックレットNo. 284、1993)
熊岡路矢『カンボジア最前線』(岩波新書、1993)
富山泰『カンボジア戦記−民族和解への道』(中公新書、1992)
デービッド・P・チャンドラー『ポル・ポト伝』(山田寛訳、めこん、1994)
クリストフ・ペーシュ『ポル・ポト派の素顔』(友田錫監訳、日本放送出版協会、1994)
ミルトン・オズボーン『シハヌーク−悲劇のカンボジア現代史』(石澤良昭監訳、小倉貞男訳、岩波書店、1996)

◇現在
ジャン・デルヴェール『カンボジア』(石澤良昭・中島節子訳、白水社、文庫クセジュ、1996)

◆ラオス内戦
スワントーン・ブッパーヌウォング『ムアン・プアンの姉妹』(星野龍夫訳、大同生命国際文化基金、1993
ピリヤ・パナースワン『メコンに死す』(桜田育夫訳、めこん、1987)

◇現在
青山利勝『ラオス−インドシナ緩衝国家の肖像』(中公新書、1995)
上東輝夫『現代ラオス概説』(同文舘、1992)

◆民主化運動・学生運動
◇タイ
末廣昭『タイ−開発と民主主義』(岩波新書、1993)
アムナート・ジェンサバーイ『寒い夜空−タイ民主化運動に賭けた青春群像』(佐藤由利江訳、曹洞宗国際ボランティア会、1990)
スラック・シワラック『タイ知識人の苦悩−プオイを中心として』(赤木攻訳、井村文化事業社、1984)
プオイ・ウンパーコーン『タイ現代史への一証言』(赤木攻訳、井村文化事業社、1987)

◇ビルマ(ミャンマー)
田辺寿夫『ドキュメント−ビルマ民主化運動1988』(梨の木舎、1989)
田辺寿夫『ビルマ−「発展」のなかの人びと』(岩波新書、1996)
三上義一『アウン・サン・スー・チー−囚われの孔雀』(講談社文庫、1995)
アウンサンスーチー『アウンサンスーチー演説集』(伊野憲治編訳、みすず書房、1996)
アウンサンスーチー『ビルマからの手紙』(土佐桂子・水野浩訳、毎日新聞社、1996)
チェーモン・ウー・タウン『ビルマでいま、何が起きているのか?』(在日ビルマ人協会編、田辺寿夫訳、梨の木舎、1991)

◇フィリピン
ルイス・サイモンズ『アキノ大統領誕生−フィリピン革命はこうして成功した』(鈴木康雄訳、筑摩書房、1989)
ルアールハティ・バウティスタ『七〇年代』(桝谷哲訳、めこん、1993)

◆社会と文化
◇ベトナム
ヴァールミーキ『ラーマーヤナ』1・2(岩本裕訳、平凡社東洋文庫、1980-1985)
金子量重、坂田貞二、鈴木正崇編『ラーマーヤナの宇宙−伝承と民族造形』(春秋社、1998)

◇タイ
プラヤー・アヌマーンラーチャトン『タイ民衆生活誌』1・2(森幹男訳、井村文化事業社、1979-85)
プラヤー・アヌマーンラーチャトン『回想のタイ、回想の生涯』上・中・下(森幹男訳、井村文化事業社、1981-86)
ククリット・プラモート、チット・プーミサック『タイのこころ』(田中忠治編訳、文遊社、1975)
冨田竹二郎『タイ国古典文学名作選』(井村文化事業社、1981)

◇マレーシア
ザイナル・クリン編『マレーシアの社会と文化−マレー人の伝統と近代化』(鈴木佑司訳、井村文化事業社、1981)

◇シンガポール
可児弘明『シンガポール−海峡都市の風景』(岩波書店、旅とトポスの精神史、1985)
ピーター・S・J・チェン『シンガポール社会の研究』(木村睦男訳、めこん、1988)

◇インドネシア
風間純子『ジャワの音風景』(めこん、めこん選書3、1994)
松本亮『ジャワ夢幻日記』(めこん、1984)
松本亮『ワヤンを楽しむ』(めこん、1994)
セノ・サストノアミジョヨ『ワヤンの基礎』(松本亮・竹内弘道・疋田弘子訳、めこん、1982)

◆民族誌、少数民族、エスニシティー
綾部恒雄編『国家のなかの民族−東南アジアのエスニシティ』(明石書店、1996)
原不二夫『東南アジア華僑と中国−中国帰属意識から華人意識へ』(アジア経済研究所、1993)
リン・パン『華人の歴史』(片柳和子訳、みすず書房、1995)

◇ベトナム
ジョルジュ・コンドミナス『森を食べる人々』(橋本和也・青木寿江訳、紀伊國屋書店、文化人類学叢書、1993)

◇タイ
ウィリアム・スキナー『東南アジアの華僑社会−タイにおける進出・適応の歴史』(山本一訳、東洋書店、1981)
ボータン『タイからの手紙』上・下、(冨田竹二郎訳、井村文化事業社、1979)

◇ビルマ(ミャンマー)
エドモンド・リーチ『高地ビルマの政治体系』(関本照夫訳、弘文堂、1987)

◇マレーシア
方北方『ニョニャとババ』(奥津令子訳、井村文化事業社、1989)

◇インドネシア
山下晋司『儀礼の政治学−インドネシア・トラジャの動態的民族誌』(弘文堂、1988)
永渕康之『バリ島』(講談社現代新書、1998)
クリフォード・ギアツ『ヌガラ−19世紀バリの劇場国家』(小泉潤二訳、みすず書房、1990)
クンチャラニングラット編『インドネシアの諸民族と文化』(加藤剛・土屋健治・白石隆訳、めこん、1985)

◇フィリピン
清水展『出来事の民族誌−フィリピン・ネグリート社会の変化と持続』(九州大学出版会、1990)
宮本勝『ハヌノオ・マンヤン族−フィリピン山地民の社会・宗教・法』(第一書房、1986)

◇シンガポール
福永平和、陳俊勲『シンガポール華人小説選』上・下(井村文化事業社、1983-90)

◆宗教
佐々木宏幹『シャーマニズムの世界』(講談社学術文庫、1992)
鈴木中正『千年王国的民衆運動の研究−中国・東南アジアにおける』(東京大学出版会、1982)
田辺繁治編『実践宗教の人類学−上座仏教の世界』(京都大学学術出版会、1993)
田辺繁治編『アジアにおける宗教の再生』(京都大学学術出版会、1995)

◇タイ
石井米雄『上座部仏教の政治社会学−国教の構造』(創文社、1975)
石井米雄『タイ仏教入門』(めこん、1991)
ウィモン・サイニムヌアン『蛇』(桜田育夫訳、めこん、1992)

◇ビルマ(ミャンマー)
池田正隆『ビルマ仏教−その歴史と儀礼・信仰』(法藏館、1995)
生野善應『ビルマ佛教−その実態と修行』(大蔵出版、1995)

◇シンガポール
タム・ソンチー『近代化と宗教−複合社会シンガポールの場合』(設楽靖子訳、井村文化事業社、1989)
アラン・エリオット『シンガポールのシャーマニズム』(佐々木宏幹監修、安田ひろみ・杉井純一訳、春秋社1995)

◇インドネシア
タウフィック・アブドゥルラ編『インドネシアのイスラム』(白石さや・白石隆訳、めこん、1985)
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updated:2002.2.10