<< 第12行程 : 11月12, 13日 - Calvor - Portomari'n - Melide (64km) >>
(11月12日(金) 晴れ )
8:35
ここからは比較的なだらかな道だ。天気もいいしそろそろいくか。
9:55
サリア Sarria のカフェで朝食。ここの人たちは働き者だ。働き者の町は好きだ。
14:10
ガリシアにはいってからは新しい救護所が多いが使われなくなった学校などを改修したものがほとんどだ。ここでも過疎化が進んでるってことだ。
17:40
ポルトマリン Portomari'n の救護所に到着。ここは洗濯ができる。よかった。
19:30
フランスの老人、アメリカ人、マドリード出身のスペイン人と俺の4 人。まだ夕食まで一時間ある。ひまだ。いつどんなふうにサンチアゴにつこうか考える。
21:35
どうゆう形でつくにしろ、ついたときがその時。今はただ歩いていたい。朝か、夕方か、どうつくか考えるのは考えるのは大切なことだ。旅の終わりだからな。しかし、しかしだ...まだ結論はでない。明日、あさって、その次か。歩き続けていれば結論はでる。それにゆだねよう。今日はいい一日だった。
(11月13日(土) 曇りのち雨)
8:15
紫色の空。俺の好きな朝だ。少し曇りだが...さてあと90kmだ。もう少しだ。
13:50
パラスデレイ Palas de Rei につく。ここは殺風景だ。救護所もきれいだが、通り過ぎてしまおう。腹がへった。今日はやたら疲れている。またひとつマメができかけている。今日は今までのことなどいろいろ考えていた。ワインとパンがおいしかった。この辺のパンは特徴がある。人はあまりしゃべらない。このレストランはメニューが少ないし、デザートも手作りのものがなくさみしい。寒いし、先を急ごう。いよいよラコルーニャ La Corun~a 県、Final Stageだ! ガリシアに入ってからは教会がっそれも小さくCapilla [礼拝堂]が多い。
18:00
メリデ Melide の救護所に到着。ここはひときわ新しい。今日は今までで一番多く歩いたのではないだろうか。
20:40
日本では信じられない。こんなに早く寝るなんて。なにやらボーッとしてしまう。もうすぐ旅が終わるからか、一つの大きな旅が。
<< 第13行程 : 11月14, 15日 - Melide - Arca - Santiago de Compostela (53km) >>
(11月14日(日) 雨のち曇りのち晴れ)
8:25
朝から雨。これでこそガリシア。
10:30
明日はいよいよサンチアゴ。足どりも軽い、といいたいところだが今日はとても足が重い。
12:50
いそがなくては救護所まではあと19kmもある。どうも俺は腹がへると短気になっていけない。
17:40
アルカ Arca 到着。夕陽に別れをつげる。サンチアゴの道で見る最後の夕陽だ。
20:10
ミゲルとティナと地元の人ホセと夕食。今までのことを思い出す。26日がまるで一日かそこらの出来事のようだ。700km以上あるいたのに10kmも歩いていないかのようだ。
いつものことながらあっというまだ。いろんなことを考えながら歩いていたが、真新しいことはあまり考えなかった。今まで考えたことと同じだ。整理したというわけでもないし。それでよかたってことだ。
今までの「畜生」は忘れて今までの「よかった」は続けていこう。結局ひげはちょっとしか生えなかったがいい面になったかな。日焼けして髪の毛もぺちゃんこだが。昼間、サンチアゴまであと25kmという地点で道で亡くなった人の墓碑があった。今年の8月25日に心筋こう塞で69才で亡くなったとある。名前の下には巡礼者 Peregrino とある。一人の巡礼者Peregrino として死んでいったのだ。8月25日は俺の誕生日。何か因縁めいたものを感じる。冥福を祈る。
ここにいるのがまるで自然なことのようにいるというのも不思議なことだ。スペインの名もない小さな町に。
(11月15日(月) 晴れ)
5:00
星がきれいだ。めしを食ったらとっとといくぞ。
8:00
降るような星空の下をわずかな懐中電灯の明かりを頼りに歩いた。ミゲルとティナとホセが一緒だ。あかりが消えるころ朝日がさしてきた。すばらしい朝だ。遠くの村は霧に沈んでいる。もうすぐ歓びの丘 Monte do Gozo 。その手前のカフェでしばし休憩。
2年前、チリのサンチアゴ・デ・チレ Santiago de Chile に住んで今サンチアゴ・デ・コンポステーラ Santiago de Compostela につくというのも不思議な巡り合わせだ。
10:30
サンチアゴ・デ・コンポステーラのカテドラルに到着。